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更年期かも?

なんとなく体調が悪い、疲れやすい、更年期かも?という主訴で受診される40代の女性が多いです。すでに産婦人科でホルモン検査を受けている場合も少なくありません。データを見せてもらうと脳の下垂体から卵胞に女性ホルモンを出しなさいと命令するホルモン:FSH(卵胞刺激ホルモン)の値が高くないのでまだ更年期ではない方がほとんどです。となると、原因は他にあると考えないといけません。候補としては、鉄欠乏、副腎疲労、機能性低血糖症などが挙げられます。実は、鉄欠乏(低フェリチン)の症状と更年期障害の症状は非常によく似ているのです。ホットフラッシュ以外はほぼ同じ症状が起きます。そのため、鉄欠乏の状態で更年期に入ると、更年期障害の症状がより強く感じられてしまうのです。
閉経するまではヘム鉄を補充してフェリチンを高めておいたほうがより快適に過ごせます。閉経すると自然とフェリチンは増えてきてくれます。ただ、胃粘膜の萎縮(ピロリ菌感染やA型胃炎)、胃癌、大腸癌などがあると閉経してもフェリチンが増えてきませんので、閉経して何年も経っていても低フェリチンの場合は、胃や大腸の内視鏡検査を受けることをお勧めしています。