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gdmクリニックを受診された患者さんに、「血液検査では鉄、タン白質、亜鉛などが不足していますね」と指摘すると、「私はバランスのよい食事しているのに」とよく言われます。果たしてバランスのよい食事とは何なのでしょうか?年齢や性別によって必要な栄養素は違ってきます。子どもは身体が大きくなっていくので、タン白質や鉄などの需要が体重1kgあたりで換算すると大人の男性よりも多く必要になります。女性の場合、月経が始まると経血で栄養を失うので、その分鉄やタン白質を多く摂らないといけません。また閉経すると骨粗しょう症のリスクが高まるのでカルシウム・マグネシウム・ビタミンD・ビタミンKなどの骨形成に必要な栄養素をしっかり摂る必要がでてきます。40歳を過ぎると癌の発症が増えてくるので、細胞の酸化を防ぐ成分(果物や緑黄色野菜など)を意識して取った方がいいですが、成長期の子どもに野菜をしっかり食べなさいというよりも体作りに必要な肉・魚・卵などを優先的に食べた方がよいと思います。
つまり、白米・野菜・肉・魚などを均等に摂ることは、細胞の栄養状態を考えた時にはバランスのよい食事にはなっていないことも多々あります。バランスのよいと思っている食事が、細胞の栄養状態をむしろアンバランスにしている危険性があります。分子整合栄養医学的には血液検査で栄養状態をチェックして不足している栄養素があれば、それらを重点的に摂れるようなむしろ偏った食事内容にすべきだと考えています。要は細胞の栄養バランスが整うように食事内容を組み立てる方が健康維持に役立ちます。