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女性の体調不良の原因

男性よりも女性の方に疲労感、倦怠感、頭痛、イライラ、肌荒れなどを訴える人が多いですが、これには理由があります。原因は鉄欠乏や性ホルモンの変動です。女性には月経がありますので毎月の月経で鉄やタン白質を失います。出血は単に鉄を失うでけではありません。ヘモグロビンのヘモは鉄を意味し、グロビンはタン白質を意味します。つまり月経で女性は鉄とタン白質を失ってしまうのです。また卵胞期~排卵期~黄体期というふうに1か月うちにホルモンの分泌が大きく変化することも体調に影響を及ぼします。
私が医学部の学生時代に、「女性患者を診たら妊娠を疑え」と教えられました。体調不良の原因が本人が認識していない妊娠によるものであることが多いからです。驚くことに病院実習の際に妊娠8か月くらいまで妊娠に気づいていない女性もいました。ですから、問診の際には最終月経や妊娠の可能性について聞くように教えられました。妊娠の可能性の有無を確認することは重要なのは今でも間違いはありません。ただ、分子整合栄養医学を学んでからは、体調不良を訴える女性患者さんを診るとまずは鉄欠乏を疑うようになりました。鉄欠乏がなければ、機能性低血糖症、副腎疲労症候群、月経前症候群、更年期障害、遅延型フードアレルギー、飲んでいる薬の副作用などを疑い診断を進めていくようにしています。
病因で検査しても異常なしと言われるけれど、どうも体調がすぐれないと言う女性は鉄欠乏が原因かもしれません。鉄不足の診断は分子整合栄養医学的な基準値で判定しなければ見逃されてしまいますので、分子整合栄養医にご相談ください。