blog
「起立性調節障害」で検索すると、大学病院では小児科の中でも心身症グループが診療しているところが多いことが分かります。これは何を意味するかというと、起立性調節障害が心の病気の一種であると捉えられているということです。心身症と考えていては治すことはできません。精神的な要因で登校できない子供も中にはいるでしょうが、学校に行きたくても、朝起きられない、だるい、頭が痛い、といった症状が強いために登校できない子が大半ではないかと思います。なぜそういう症状が思春期に起きやすいかと言えば、成長のために鉄などの栄養の需要が亢進して栄養欠損に陥っているからです。起立性調節障害と診断されている子の多くは低フェリチン(鉄欠乏)です。私のブログを読んで、担当医にフェリチンを測定してください、と殆どの親御さんは頼んでいますが、「フェリチンなんか測定しても意味がない」、「フェリチンは基準値内になるから問題ない」、と担当医はまともにとりあってくれないそうです。
これは仕方のないことで、分子整合栄養医学を学んでいない医師にいくら言っても「栄養欠損」という概念は通じません。医学部では栄養不足で病気になることを教えていないからです。ビタミンC不足で壊血病、ビタミンB1不足で脚気という病気が過去にあったことは習っていますが、この豊かな現代日本において栄養不足が原因で病気になんかならないと医師は思い込んでいるのです。起立性調節障害と診断され薬を処方されてもいっこうに改善の兆しが見えない場合、主治医を代えて分子整合栄養医に是非とも相談してください。