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朝食摂取と妊娠率

初診の患者さんには食事回数、内容を問診します。朝ごはんを食べない、昼ごはんも食べないもしくは簡単にすますという人がかなり多いです。ある大学の産婦人科学教室の研究によりますと、毎日朝食を摂取する人は、そうでない人と比較して生殖補助医療(ART)治療による妊娠率が高く、流産率が低いということが判明したそうですが、この結果は分子整合栄養医からみて当たり前の話です。朝食に限らず、3度の食事をきちんと摂取しないと細胞・組織・臓器を健全に維持できません。女性ホルモン・卵巣機能維持・子宮内膜健全化などに栄養が欠かせません。また受精するにはエネルギーが必要ですが、エネルギー産生にも栄養が必要です。卵巣内は排卵の際に活性酸素が多く発生し、卵子の老化が起きますが、活性酸素の消去にも栄養が欠かせません。
これは単に朝食摂取回数や妊娠だけの問題ではありません。食事をきちんと摂らない・食事をおろそかにしている・食事を軽視している・栄養の重要性を認識していない全ての人に言えることです。特に女性は毎月生理で血液を失います。血液を造るにはタン白質・鉄・ビタミンB・亜鉛などの様々な栄養素が必要です。つまり女性は生理によって男性よりも栄養を多くロスしているので、男性以上に食べないといけないのです。