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12月12日のNHKの「きょうの健康」のテーマは起立性低血圧に注意!でした。番組では起立性低血圧の起こる理由として下記の3つを挙げていました。
①自律神経機能異常(起立性調節障害 糖尿病 パーキンソン病など)
②薬の副反応
③全身を循環している血液量の減少
②と③の説明には異論がありません。また①の糖尿病やパーキンソン病は神経障害が起きることがあり、自律神経障害で血圧の調節がうまくいかずに低血圧になることがよくあります。しかし、①の起立性調節障害の説明には異論があります。自律神経機能異常をきたす原因の中で、10代に多いのが起立性調節障害と説明していましたが、血圧がうまく維持できないのは自律神経の異常ではなくエネルギー不足なのです。起立性調節障害かどうかのチェックリストが次のように提示されていました。
【起立性調節障害チェックリスト】
・立ちくらみやめまい
・朝なかなか起きられない
・立った時に気分不良や失神
・動悸や息切れ
・食欲不振
・頭痛
・顔色が青白い
・腹痛
・乗り物酔い
・けん怠感
リストに載っている症状は鉄欠乏でよく見られるものばかりです。分子整合栄養医学では常識です。その他に鉄不足で診られるのが、記憶力や思考力の低下・意欲の低下・気分の落ち込み・咽頭違和感・氷を食べる、などです。10代の思春期の児童・生徒は、骨や筋肉が急激に成長する時期です。骨や筋肉の成長に鉄やタン白質が大量に使われて栄養欠損に陥りやすくなります。鉄はエネルギー産生に欠かせない栄養素です。血管を収縮させるにもエネルギーが必要です。自律神経障害で血圧がコントロールできないわけではないのです。ここをきちんと理解して治療にあたらないと治るものも治せません。現に標準治療(血圧を上げる薬)では全く改善しないから、全国からわざわざ岡山のgdmクリニックまで受診されるわけです。
朝起きられない原因が栄養欠損ならば、適切な栄養アプローチで必ずよくなります。学校に行けないと、勉強が遅れますし進学・受験にも影響を及ぼします。早めの対策を行ってください。