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不登校の小中学生 過去最多34万人余

文部科学省の調査によりますと、昨年度の不登校の小中学生が34万人余りと11年連続で増加して過去最多となったそうです。不登校の状況としては「学校生活に対してやる気が出ない」が32.2%、「不安・抑うつ」が23.1%、「生活リズムの不調」が23%、「学業不振」が15.2%、いじめ被害を除く友人関係の問題が13.3%の順になります。やる気がでないのが栄養面の問題なのか勉強や学校が嫌いなためなのかはよく分かりません。不安・抑うつは完全に栄養(鉄欠乏や低血糖)が関係しています。生活のリズムの不調は朝起きられないことを意味しているのかどうか分かりませんが、いわゆる起立性調節障害で朝が起きられずに昼まで寝込んでしまう生徒がこの中に含まれていそうです。ただ、スマホのし過ぎや夏休みに昼夜逆転して寝るのが遅く朝が起きられないという生徒も少なくないと思います。
やる気をださせるドーパミンという神経伝達物質はタン白質・鉄・ビタミンB群などが材料として必要です。心を安定させるセロトニンという神経伝達物質もタン白質・鉄・ビタミンB群が材料になります。朝起きる、活動するにはエネルギーが必要ですがエネルギー産生するミトコンドリアには鉄が欠かせません。小学生高学年~中学生の時期は第2次成長期で体格が急激に大きくなる時期です。骨や筋肉が成長するために鉄やタン白質が大量に使われますので、思春期は栄養欠損に陥りやすい時期なのです。また偏食の子も最近多く、サイダー・コーラをがぶ飲み・アイスやチョコなどの砂糖の入ったものを大量に摂取・パンや麺類中心の食事、など続けていると機能性低血糖症になり朝が起きられない・頭痛がする・精神が不安定になる、といった鉄欠乏と似たような症状を呈します。
不登校の多くは栄養と関係が深いと私は考えていますが、文科省はまだその点に気づいていないようです。適切な食事(タン白質をしっかり摂取し糖を控える)をすることで機能性低血糖症は改善する生徒が多いのではないかと思います。しかし、鉄欠乏に関しては適切な食事をしていても起こり得るので、この場合は治療用のヘム鉄で治療しなければいけません。