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サプリメントによる肝障害

少し前に受診された患者さんから聞いた話ですが、ある医師が推奨する外国製のサプリメントを飲み始めたら数か月後に倦怠感が生じたため血液検査をしたところ今まで基準範囲内だったAST(GOT)が100U/Lを超えたそうです。主治医にすぐにそのサプリメントを中止するように言われ、飲むのを止めたら倦怠感も治まりにASTなどの肝酵素の値が低下したとのこと。小林製薬の紅麹コレステサプリの青カビの成分が混入したのが腎障害の例は特殊かもしれませんが、サプリメントによる健康被害は意外と表面化していないだけで結構多いのではないかと思います。
健康になるためにサプリメントを飲んだのに逆に健康害するとは皮肉なものです。サプリメント選びは非常に難しく、パッケージの表示だけではいいものか悪いものか判断できません。材料、製造工場、製造方法などにコストをかけないと安全なサプリメントはつくれません。安価なサプリメントを製造するためには、何かを犠牲にしないといけません。安いものには訳がありますので気を付けてください。