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先日、鍼灸や整体の先生方に向けてお話する機会をいただきました。「治らないのは診たて違い、栄養欠損が原因だったのか」というテーマでお話しました。症状が同じでも原因は様々です。今の治療は症状から診断をつけ、その病名に適応のある薬を処方するということが多いです。頭痛も原因は様々です。筋緊張性頭痛、片頭痛、髄膜炎、くも膜下出血などなど。しかし、これらに分類されない頭痛もあります。栄養が関係している頭痛に関しては医療現場では知られていません。鉄欠乏や低血糖症でも頭痛が起きます。むしろ、鉄欠乏や低血糖症が頭痛の原因の大半を占めているのではないかと思います。
朝起きられない児童・生徒は「起立性調節障害」という病名をつけられます。自律神経の乱れで血圧の調節がうまくいかず低血圧のため朝起きられないと考えられていますが、原因は自律神経の乱れではありません。診たてが違っていますので、血圧を上げる薬を処方しても改善しません。エネルギー産生に必要な鉄が不足していたら鉄の補充を、機能性低血糖症が原因なら食事療法が根本的な治療になります。
まずは正しく診たてる、原因を同定する、という作業が重要になります。そのためには、問診・視診・血液検査が欠かせません。