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胃の不調があり内視鏡検査をしても異常がない場合、機能性ディスペプシアという病名がつくことがあります。 胃酸の分泌を抑制する酸分泌抑制薬や、胃の働きをよくする消化管運動改善薬を用いて治療を行うことが一般的です。ある患者さんは機能性ディスペプシアの治療の実績が豊富だという県外の整体鍼灸院に通院されていました。ネットで機能性ディスペプシア・鍼灸で検索するとたくさんの鍼灸・整体医院がヒットしたので驚きました。鍼灸は副交感神経を優位にする作用があるので鍼灸だけしておけばある程度効果がでるはずなのに、食べるな・胃を休めろ・肉は食うな・野菜やキノコ中心の食事にしろ、という変な食事指導もされたそうです。言われた通りの食事をしても、いっこうに改善しないためにgdmクリニックを受診されました。
胃腸の機能は副交感神経が支配していますが、摂取カロリーが少ないと低血糖になりアドレナリンやノルアドレナリンなどの血糖を上げるホルモンが分泌され交感神経が優位になってしまい、胃腸の働きが低下してしまいます。野菜やキノコは食物繊維が多く消化が悪いので食べ過ぎるのはあまりよろしくありません。また肉などのタンパク質を食べないと消化酵素が上手く作れなくなり消化不良の原因になります。
機能性ディスペプシアの治療は、適切なカロリー摂取・消化を助ける消化酵素の服用・胃腸の蠕動をよくする漢方薬の服用行うのがよいかと思います。