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鉄やビタミンB群の不足でミトコンドリアでのエネルギー産生が低下やセロトニンの合成量低下で倦怠感やうつ症状を呈することが多いのですが、これらの栄養欠損がさほど目立たない人がちらほらいます。よくよく話を聞いてみると摂取カロリーがとんでもなく少ないのです。基礎代謝量くらいしか食べていないのです。中にには基礎代謝量以下の摂取カロリーの人もいました。太るのを嫌だから(そんなに太っていないのに)、総合診療科医に脂肪肝がある言われてカロリー制限をし始めた、機能性ディスペプシアの治療で鍼灸師さんにあまり食べるな胃を休めろと言われた、などきっかけは様々です。基礎代謝量というのは、何もせずじっとしていても必要なエネルギー量のことです。何もせずじっと寝ていても、心臓を動かす・呼吸をするなどにエネルギーは必要です。しかし、寝たきりの病人でない人は学校に行ったり会社に行ったりして動きますから、基礎代謝量にプラスして運動量のエネルギーが必要になります。当たり前のことですが、そこをすっとばして、痩せたい・脂肪肝を是正させたい・胃腸の調子をよくしたい、という思いが強すぎて常識では考えられない摂取カロリーになるのかもしれません。
治療方法はサプリメント摂取ではなく、普通に食べることです。基礎代謝量+その人の活動量に見合ったエネルギー摂取をするだけの話です。普通の食事に戻すだけで倦怠感やうつ症状は治りました。