blog
体調不良の原因を正確に診断するためには血液検査は必須ですが、患者さんから聞く内容(問診)も同じくらい重要です。体重、飲酒量、喫煙量、糖質の摂取量について過少申告する人が少なくありません。特に糖質の摂取については親御さんなどが横にいると正しく伝えない子が多いです。しかし、ごみ箱からお菓子の袋、ジュースのペットボトル、カップ麺の容器などが大量にでてきたと、あとで親御さんが言われることも結構あります。糖質を摂っていないのに症状が改善しないとなるとこちらとしても何が原因か分からなくなり、「栄養療法では治療できない症状と思われるので他で相談してください」、ということになってしまいます。
数か月栄養療法をして再診された際に状態をきくと「すごくよくなりました」とか「昼まで寝ていたのが9時くらいに起きられるようになりました」と表現してくれる治療効果がどれくらいあるのか分かりやすいのですが、完全によくなっていないと「よくないです」とだけ不満げに言う人がいます。そりゃ1か月そこらで100%の状態に戻る人ばかりじゃありません。2割改善とか5割改善というふうにプラス思考で改善具合を伝えてくれないと、全く効果がないなら栄養欠損が症状の原因ではないとこちらも考え、これ以上栄養素を買っていただくのも無駄になりますし、私の知らない特殊な病態・原因なのかもしれないので他の科を受診してください、ということになってしまいます。
問診は診断・治療に欠かせませんのでぜひとも正しい情報を教えてください。