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ほんものの起立性調節障害は簡単に治ります

朝起きられない児童・生徒さんが小児科を受診すると、血圧測定などをして起立性調節障害という病名を付けられます。小児科医は、自律神経の乱れで血圧の調節がうまくいかないために朝起きられないと考えています。そのため治療は血圧を上げる昇圧剤の内服ですが、効果はありません。
朝起きられない原因はいろいろあります。一番多いのがATP産生不足=エネルギー不足です。次に多いのが機能性低血糖症です。その他の原因としては昼夜逆転は結構多いです。夏休みにスマホ夜更かしの癖がついて二学期から朝起きられなくなっている子が多いです。
私の言うほんものの起立性調節障害はエネルギー不足によるものです。起立性調節障害の多くは、成長期・思春期に多く見られるとされています。これは正しいです。そして思春期には急激に背が伸び体格がよくなるので、鉄などの栄養が一気に使われて栄養欠損状態に陥ります。エネルギー産生に必要な栄養素が不足して力がでないのです。栄養欠損が原因の場合、おもしろいくらいに劇的によくなります。激変ぶりに学校の先生もびっくりするそうです。しかし、機能性低血糖症(糖質依存)やスマホ依存は、精神的な疾患とも言えますので本人の自覚と努力がないと治りません。
朝起きられない原因が何かを知ることは重要です。そのためには問診・視診と血液検査が欠かせません。起立性調節障害と診断されて治療を受けるも改善しない場合は一度受診してください。