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歯肉の6割はコラーゲンでできています。コラーゲンは当然ながら栄養から作られます。アミノ酸・鉄・ビタミンC・亜鉛などが材料です。これらの栄養素が不足するとコラーゲンがしっかりと作られません。つまり歯肉が弱くなり、歯肉炎や歯周病などの原因になります。歯肉が弱くなるその他の要因としては、ホモシステインという物質が挙げられます。ホモシステインとは必須アミノ酸であるであるメチオニン代謝における中間生成物です。メチオニンの代謝に必要となるのがビタミンB6・ビタミンB12・葉酸で、これらが不足するとホモシステイン濃度が高くなります。ホモシステイン濃度が高まると①活性酸素を発生させコラーゲンの弾性を低下させる、②コラーゲン分子架橋酵素を低下させコラーゲンの強度を低下させる、といった機序でコラーゲンが弱くなります=歯肉が弱くなります。結果、歯肉炎や歯周病が発症しやすくなります。
歯科での治療はブラッシングの指導になるかと思いますが、ブラッシングで歯肉は強くはなりません。根本的な対策としては、コラーゲン合成に必要な栄養を摂る・ホモシステイン濃度を上げないようにビタミンB6・ビタミンB12・葉酸を摂る・口腔内に有用な乳酸菌(プロビオーラ)を摂取する、などが重要になってきます。歯科で歯肉炎・歯周病の治療をしてもなかなか良くならない場合は栄養アプローチを行ってください。