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晩婚化などが影響して不妊治療を受ける人は増加中で、日本で不妊治療に取り組むカップルは5.5組に1組と言われています。2017年の世界保健機関(WHO)の調査によると、不妊症のうち、男性のみに原因があるケースが24%、男女両方に原因がある場合が24%で、最近では男性側にも高頻度で原因があることが分かっています。男性不妊の原因のうち約8割は、精子の数が少ない、運動率が悪い、直進率が悪い、形態異常、など精子をつくる機能に問題がある「造精機能障害」です。精索静脈瘤、停留睾丸、思春期以降におたふくかぜに罹患、などが原因として有名ですが、原因不明の場合も少なくありません。
原因不明と言っても原因はあるはずです。分子整合栄養医学的には原因不明の男性不妊症も栄養欠損が背景にあると考えています。精巣機能を維持するには亜鉛やビタミンDが必要なことはよく知られていますが、実はビタミンAが不足すると精巣が萎縮して造精機能が低下します。しかし、世間ではビタミンAは悪者扱いされており不妊治療で使われることはありません。男性は生理で血液を失うこともないし女性のようにダイエットをする人もあまりいないので栄養不足になりにくいと思っていました。しかし、不妊治療をされている奥さんに連れられてご主人もgdmクリニックを受診される人が増えており、意外と男性も栄養不足の人が多いというのを実感するようになりました。男性の場合も、朝ごはんを食べない、昼はコンビニでおにぎり、夜も共働き夫婦の場合は時間がないのでちゃんとした食事が摂れていないことが多いようです。精巣機能維持にはビタミンB群やビタミンEも欠かせません。簡単に済ませる食事では、ビタミンA・ビタミンB群・ビタミンD・ビタミンE・亜鉛などが不足してしまいます。原因不明の造精機能障害がある場合は、男性も食事を見直す必要があります。男性不妊症でお困りの方は是非ご相談ください。