表示量だけでは判断できません

通常サプリメントの容器に亜鉛が何ｍｇとか記載されています。しかし、漢方薬局などが扱っている牡蠣の○○というようなサプリメントは含有量の記載すらないものもあります。含有量さえ多ければ大丈夫と思っているようで、アメリカ製のサプリメントを格安で購入して飲んでいる人も少なくありません。含有量も大事ですが、きちんと溶解して吸収されなければ意味がありません。市販のサプリメントの溶解試験をすると、２４時間経っても溶解されないサプリメントも少ないないそうです。口から食べたものが便として出ていくのは２４時間くらいと言われています。勤務医時代に小腸の閉塞部位を調べるガストロフィンを使った検査では、大腸に到達する時間はもっと早かった印象があります。小腸で栄養を吸収しますので大腸に到達してしまうと栄養は吸収されません。２４時間も溶解しなければ吸収されません。
サプリメントの製造は非常に繊細な技術や工程が必要だそうです。配合の仕方、栄養素同士が接触して反応しないようにする、分子量、などに配慮しないといけません。そういうことをちゃんと行ってサプリメントを作るとある程度の金額がどうしてもかかってしまうのです。
含有量や金額だけでサプリメントを選ぶのは危険です。サプリメント選びも分子整合栄養医の大切な仕事です。