いろいろな起立性調節障害

朝起きられない児童・生徒が小児科を受診すると起立性調節障害と診断され昇圧剤を処方されます。しかし、昇圧剤を飲んでも朝起きられるようにはなりませんのでネットで検索してｇｄｍクリニックを受診される方が多いです。起立性調節障害と診断されていても、実は原因はいろいろです。朝起きられないのはエネルギー不足が一番の原因です。成長期には身体の成長に大量の栄養が必要になり、成長期の子供は栄養欠損に陥りやすいのです。鉄はエネルギー産生に必要なので鉄欠乏になるとエネルギー不足で起きられなくなります。血管の調節もうまくいかないので低血圧になります。鉄欠乏に次いで多いのが機能性低血糖症です。糖質の過剰摂取で血糖が低下しエネルギー不足になります。
しかし、最近は鉄欠乏と機能性低血糖症以外の原因で倦怠感を生じている人が多いように感じます。コロナワクチン接種の副作用とコロナ感染症後遺症を疑う人がちらほらいます。特にコロナ感染直後ですと、炎症の影響でＡＬＴ・ＡＳＴやフェリチンが高くなっているので、実際の鉄の貯金量がよくわからないことがあります。ですから、感染症になった直後の採血は避けた方がいいです。