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不妊治療をしている患者さんが妊娠されると、「妊娠したんですけどもうサプリメントは飲まなくてもいいですか?」と電話をかけてこられることがよくあります。答えは「否」です。妊娠するには栄養が欠かせません。子宮内膜、精子、性ホルモンも栄養でできています。受精するにはエネルギーが必要ですが、エネルギー産生にも栄養が欠かせません。しかし、赤ちゃんが子宮の中で健やかに育つために必要な栄養の量は、妊娠するのに必要な栄養の量の比ではありません。神経、臓器が形成され成長していき最終的には3000g近くになるのですから、栄養が必要なのは言うまでもありません。赤ちゃんにとって受精はスタートにすぎません。不妊に対して栄養療法をされていなかった方も、ブログを読んで妊娠中の栄養の重要性を知り、血液検査に来られる方もたまにいます。
妊娠中赤ちゃんはお母さんからしか栄養をもらうことができません。とにかく妊娠中は栄養の需要が非常に亢進していますので、赤ちゃんの成長に必要な栄養をしっかり摂ってあげてください。また妊娠中に適切な栄養アプローチをすることで、出産後の母乳の質が良くなる、産後うつを予防できる、などのメリットもあります。