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ケトン食とは、炭水化物の摂取を極力減らし脂質を多めに摂取することで脂肪が分解されてケトン体になり、このケトン体がブドウ糖の変わりにエネルギー源として利用するというものです。体内に蓄積されるケトン体が直接的または間接的に神経細胞およびそのネットワークに作用して抗けいれん作用を有していると考えられており、てんかんの治療として古くから行われています。最近では、癌細胞がブドウ糖を利用して増殖するという性質から、癌の治療にもブドウ糖ではなくケトン体をエネルギー源とするケトン食を取り入れる人も増えています。
イタリアの医師が、ケトン食で片頭痛発作が減少した、という報告をしています。頭痛には原因がいろいろありますが、若い人、女性の頭痛の多くは鉄欠乏か低血糖ではないかと私は考えています。低血糖になるとアドレナリンやノルアドレナリンなどの交感神経緊張ホルモンが分泌され血管が過度に収縮して頭痛を引き起こします。ですから、糖質を控えたケトン食にすると血糖の乱高下が起きなくなり、アドレナリンなどの血管収縮させるホルモンの過剰分泌が起きなくなり、その結果頭痛も起きなくなるということではないかと思います。