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女性の場合、月経の関係で軽い貧血状態にある人は珍しくありません。そのため、医師の多くは「軽い貧血ですね。」と言って治療しないことも珍しくありません。しかし、貧血は立派な病気です。ヘモグロビンが基準値以下になると貧血と診断されます。ヘモグロビンは酸素を全身に運ぶ役目があります。ヘモグロビンを作るために鉄の3分の2が利用されますが、残りの鉄はミトコンドリア、セロトニンなどの神経伝達物質、カタラーゼなどの酵素、粘膜、コラーゲンなどの材料として利用されます。ヘモグロビンが基準値を割っている場合、貯蔵鉄は枯渇していることが殆どなので、先ほど言ったミトコンドリア・セロトニン・カタラーゼ・粘膜・コラーゲンなどを作る鉄が不足した状態になっているわけです。そうなると易疲労・倦怠感・気分の落ち込み・シミ・粘膜トラブル・皮膚のたるみなどの原因になります。
保険による貧血治療は無機鉄の処方になるので、胃痛・嘔気・便秘などの胃腸障害がでやすくなり継続内服が困難な人も珍しくありません。分子整合栄養医学ではヘム鉄の摂取を行います。ヘム鉄は吸収率がよく活性酸素を発生させないので副作用の心配がなく継続して内服できますし、何より保険の鉄剤に比べてフェリチンの上昇が速やかです。
長期間貧血が続くと身体が慣れてしまい、少しくらい倦怠感なら体質のせい、歳のせいにしてしまっている人が少なくありません。ヘム鉄を摂取して貧血是正、フェリチン上昇が得られると今までの体調がなんだったのかというくらい身体が軽く感じられると言う方も結構います。
軽い貧血だからと言って軽視せずにきちんと治すことをお勧めします。