blog
朝起きられず登校できな児童生徒さんが多く受診されます。県外からの受診者も少なくありません。それほど従来の治療方法では改善しないからわざわざ岡山まで受診されるのだと思います。
朝起きられない原因はエネルギー不足です。ミトコンドリアでのATP産生の低下や機能性低血糖症による就寝中~午前の血糖低下などが原因として挙げられます。
数か月前に受診した生徒さんは自力歩行ができずに親御さんに支えられて診察室に入ってこられました。血液検査でフェリチンの低下を認めましたのでヘム鉄48mg/日で治療開始しましたが、数か月後の再検査でフェリチンの上昇が今一つでした。たまに48mg/日摂取でもフェリチンが増えない人がいます。フェリチンが増えないことには症状は改善しませんので72mg/日に増量したところ、数か月後の再検で3倍くらいにフェリチンが上昇しておりました。歩行も普通にできるようになっていますし、走ることもできるようになったとのことです。
栄養素の吸収には個人差がかなりあります。この症状ならこれを何mg摂取すればいいというものではなく、血液データが改善するだけの量を摂取していただく必要があるのです。一人一人に応じたオーダーメイド式の治療が重要なわけです。