blog

成人男性は鉄不足になりにくいです

ネットで「1年で14キロ痩せた医師が教える 医学的に内臓脂肪を落とす方法」という本の抜粋を読みました。痩せない理由は栄養失調だったという趣旨で、内臓脂肪が燃えにくい人に足りない栄養素としてタン白質・鉄・ビタミン・ミネラル・カルニチン不足と書いていました。鉄はミネラルの一種ですし、ビタミンといってもA~E、Kと複数ありますし、カルニチンはアミノ酸の一種でタン白質とほぼ同義ですから、脂肪が燃えにくい人に不足している栄養素は「タン白質・鉄・ビタミンB群」と書くべきではないかと思います。。脂肪燃焼にはタン白質が欠かせないのは間違いありません。タン白質は代謝に必要な酵素の基質ですし、カロリー消費の多い筋肉の材料でもありますので、タン白質を摂らずにダイエットしても脂肪はなかなか燃えてくれません。鉄もエネルギーを産生するミトコンドリアに必要です。文中に「一般にはあまり知られていないことですが、鉄不足はほとんどの女性と、メタボや生活習慣病やメンタルに問題のある男性の多くに当てはまります。」と書かれていました。生理のある女性の殆どは鉄が不足しているのは事実ですが、「メタボの男性は鉄過剰の人が多い」という記述には?と思いました。成人男性は女性のように生理がないので鉄欠乏になる人はあまりいません。今までの経験上、鉄が不足気味の成人男性はメタボの人ではなく痩せ気味の人に多いのです。メタボの人は逆むしろフェリチンが300~500ng/mlある人も珍しくありません。この本を読んだメタボの男性が痩せようと思い、鉄のサプリメントを摂取しないか心配です。市販のヘム鉄なら含有が微々たるものなので健康被害は起きないでしょうが、アメリカ製のキレート鉄を摂った場合は鉄過剰になる危険性があります。フェリチンを調べてから鉄のサプリメントを摂取するかどうかを決めるのがよいかと思います。