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イッキに治そう?

皮膚炎・かぶれを「イッキに治そう」と俳優さんが言っている塗り薬のテレビCMをよく見かけます。その薬の会社のHPでは、「皮膚炎・かぶれなどの皮膚トラブルは、植物や虫・洗剤・金属などの外からの刺激と、体質などの内面的なことが影響し合って起こる、皮膚の炎症が原因です。」と解説しています。HPには書いていますが薬の成分は副腎皮質ホルモン、すなわちステロイドです。ステロイドは免疫抑制剤なので炎症を抑える力は強いです。塗ると一気に赤みが引きます。しかし、ステロイドを塗って赤みがひいたこと=治った、わけではなく一時的に症状を抑え込んでいるにすぎません。洗剤や金属などの刺激が原因なら洗剤を変えること、アクセサリーを着けるのをやめること、皮膚に必要な栄養を摂取することが根本的な治療になります。症状がひどい場合は、ステロイドを短期間(1週間程度)使ってやめるならいいですが、外からと内面からの原因が是正できていなければ再発し、また塗る、といった繰り返しになってしまいます。子供用や赤ちゃん用の塗り薬も発売していますが、医学的知識がない人が漫然とステロイドの外用薬を使うと皮膚萎縮や皮膚免疫能破綻などを引き起こして大変なことになりかねません。
ステロイドの塗り薬は最後の手段と考え、外的要因をなくす、皮膚健全化に必要な栄養をしっかり摂取する、ということ行うのがステロイドの副作用で苦しむ人を減らすには必要かと思います。