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肝細胞がんの細胞増殖がアルブミン(ALB)によって制御されるという内容の論文を見かけました。ALBは積極的な肝細胞がんの転移と関連しており、ALBを枯渇させることで肝細胞がんの浸潤と転移が促進されるそうです。つまり、ALBは肝細胞がんの抑制因子としての働きがあるということです。かなり以前ですが、肝硬変・肝細胞がんで腹水が貯まっている方が、ある病院で余命3か月と宣告されたと言って受診されました。ALBも低くなっていましたので、自費で(保険だと点滴できる本数に制約があり効果がでないため)アルブミン点滴を大量に行うことにしました。ALBは正常な値に改善し、ALBの改善とともに腹水もなくなりました。他には、幹細胞の線維化の進行を遅らせるためにビタミンA・ビタミンD・ビタミンKなどの栄養素も摂取していただきました。余命3か月と言われた方が3年間過ごすことができました。
がん患者さんの治療において、師匠は常日頃ALBを高い状態に維持すること、貧血を是正することが一番重要だとおっしゃっていました。肝細胞がんの進行を遅らせるということは今回の論文で判明しましたが、他のがんについてもALBが進行を抑制してくれている可能性があるかもしれないと思った次第であります。
ALBを高めるには栄養素が重要です。ALBは長寿マーカーとも言われています。ALBが低下してお困りの方はご相談ください。