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セカンドオピニオンはだいぶ世間に浸透してきました。セカンドオピニオンとは、診断や治療方法などについて、違う医療機関の医師に求める第2の意見のことです。最初の病院の診断医がとんでもない医者の場合もあるので、大きな手術の場合は公的な大病院にセカンドオピニオンを聞きに行った方がいいとは思います。ただ、最初の診断が大病院の場合、違う医療機関に行っても診断や治療方法にさほど大差はありません。学会が定めた標準治療というものがあるので、きちんと勉強している医師はそれに従います。ですから、治療方法に大差はでません。手術になると、術者の腕の良しあしがでますので、手術の結果に違いはでるかと思います。麻酔科医が、麻酔をかけ血圧や呼吸の管理をします。出血量もチェックします。手術時間が短く出血量が少ない外科医がだれか把握しているので、どの外科医が手術が上手いかよく知っています。余談ですが、後輩の麻酔科医は「大藤先生(肺移植の達人:岡大をやめて現在ドーハの肺移植センターの責任者)は手術が上手かった」と言っていました。
もう少しで閉経する年齢の患者さんが、「子宮筋腫で子宮全摘が必要と言われたので何か他の手段はないか?」とgdmクリニックに相談に来られました。民間病院の診断だったので公的病院でも相談してみたらとお話し、公的病院を受診しましたが、結果は同じ全摘の方向でということでした。もうすぐ閉経するなら薬による偽閉経療法なども提案すればいいのにと私的には思いました。TAEと言ってカテーテルで子宮筋腫の栄養血管を塞栓して小さくする治療をしている同級生がいましたので、そこを受診するように勧めました。子宮を切除することなく比較的侵襲も少ない治療だと思うのですが、保険適応ではないので産婦人科医も提案してくれません。外科系の医者は切ってなんぼの世界なのでどうしても切りたいのだと思います。
アトピー性皮膚炎・不妊症・がん術後の治療(抗がん剤)・うつ症状・起立性調節障害などの治療方法も、他の医療機関に行っても大差はありません。真の意味でのセカンドオピニオンを求めるならば、違う視点からの診断・治療を行っている分子整合栄養医に相談されるのがよいかと思います。