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慢性疲労の原因

寝ても疲れがとれない、仕事から帰ってくるとすぐ横になってしまう、いつも疲れている、スタミナが続かない、何をするのもおっくう、意欲がわかない、といった症状でお困りの方は女性に多いです。なぜなら、女性には月経があり毎月一定量の鉄を失っており、鉄の貯金が少ないからです。そのため、軽い貧血(ヘモグロビンが基準値を少し切る)の女性は珍しくありません。医師も貧血の女性を見慣れて感覚がマヒしているのか、「貧血がありますけど軽い貧血なんで様子見ましょう」、というケースが少なくありません。ヘモグロビンは6~8g/dlとかになっていると慌てて治療を開始します。なぜ、鉄不足になると疲れやすくなるかと言いますと、鉄はエネルギー産生に関係しているミネラルだからです。
貧血(ヘモグロビンが低下)になる前に貯蔵鉄は枯渇しますが、貯蔵鉄が測定できないくらい低値でも、ヘモグロビンは10g/dl以下になっていても、全く自覚症状がないと言う人も珍しくありません。鉄の貯金の量と疲労感の程度に相関性が必ずしもないので、医師の多くは疲労感の原因を鉄欠乏にあるということをなかなか認識できないのかもしれません。また、鉄欠乏は、頭痛・めまい・耳鳴り・意欲の低下・うつ症状・イライラ・咽頭違和感などといった多彩な症状を呈しますので、不定愁訴とみなされ精神疾患と誤診されやすいのも問題です。以前も書きましたが、基準値が曲者で、基準範囲内に入っていれば鉄欠乏ではないと診断されてしまいますし、鉄欠乏で多彩な症状がでることが認識されていないことも正しく診断されない原因だと思います。鉄欠乏の診断と治療ができるのは分子整合栄養医しかいません。疲労感や倦怠感でお困りの方、病院で検査しても原因が分からない・異常がないと言われている方は、是非分子整合栄養医にご相談ください。