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今や2人に1人はがんになる時代ですので、抗がん剤点滴をされている人もかなりの数になるかと思います。抗がん剤点滴というと副作用が強いというイメージをお持ちの方が多いです。確かに抗がん剤治療はこたえます。抗がん剤治療の機序を簡単に言うと活性酸素を発生させてがん細胞をやっつけるというものです。分裂の早い臓器ほどダメージをうけますが、胃・大腸・乳・肺・子宮がんなどの固形がんはあまり分裂が早くありません。固形がん細胞よりも分裂の早い臓器は、骨髄、小腸、毛母細胞などです。そのため副作用はこれらの部位に顕著にあらわれます。骨髄抑制で白血球や赤血球の減少、小腸粘膜のダメージで下痢や嘔気、毛母細胞のダメージで抜け毛、などがおきるわけです。食欲低下や下痢などでアルブミンも低下します。骨髄や小腸は免疫を担う臓器なので、抗がん剤治療は免疫能を下げてしまいます。結果、がんに負けやすい体になってしまうことも少なくありません。
副作用が強すぎると抗がん剤治療をお休みしないといけないこともあります。また、十年後などに他のがんにかかった時に、以前の抗がん剤治療のトラウマが強く抗がん剤治療を拒否する患者さんも何人か見ました。そこでいかに抗がん剤治療の副作用を軽減するかということが重要になってきますが、一般的な医療では対処療法しかありません。吐き気止め、整腸剤、白血球を増やす高価な注射などです。栄養療法では、アルブミンを増やす、骨髄抑制を緩和させる、小腸粘膜へのダメージを軽減させる、といった栄養アプローチが可能になります。その結果、抗がん剤治療と栄養療法を併用することで予後が大幅によくなります。さらに栄養療法に追加して高濃度ビタミンC点滴をすると、がん細胞の増殖がより抑えられますし、NK細胞の活性化も期待できます。
抗がん剤治療を受けられる方は、栄養療法と高濃度ビタミンC点滴を併用することをお勧めします。