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月経痛に対してよくピルを処方されているケースをみます。お産を扱わなくなった産婦人科開業医は、子宮がん検診・更年期障害・月経困難症がメインの仕事になってしまいます。婦人科の仕事だけでは患者さん獲得が難しいので、美容皮膚科的な治療も行っている女医さんが多いように思います。プラセンタ注射がその代表格です。婦人科でも肌の相談することが多くなったせいか、肌荒れに対してピルで治療しているケースも少なくありません。ピルも昔に比べて低用量だから副作用の心配はない、と言うのはまだましな方で、副作用の話など全くせずにサプリ感覚でピルを渡している婦人科医もいるようです。
乳がんになると、まず手術で病巣を切除し、その後に放射線治療やホルモン療法(エストロゲンの産生を抑えたり、エストロゲンが受容体と結合するのを阻害する治療)を行うのが一般的です。女性ホルモンが乳がんの発症因子だからホルモン療法を行うわけです。ならば、ピルに含まれている人工的な女性ホルモンも多少なりとも発がんを促進させる作用があると考えるのが普通です。しかし、低用量だから、日本人は欧米人のように肥満の人が少ないから、と言った理屈で副作用の心配はないというが私には解せません。特に私は、薬ではなく栄養で症状や病気の治療をしたいと考えているから、余計に疑問に思うのかもしれません。
月経痛、肌荒れには原因があります。子宮内膜を健全に保つ栄養の不足、PG代謝異常、皮膚を健全に保つための栄養不足、糖質の摂り過ぎ、などが原因として考えられます。まずは、食事内容を見直すだけでも違ってくると思います。