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血糖の乱高下で自律神経失調

自律神経の失調を主訴に受診される方が時々います。神経は目に見えないのでなかなか診断が難しく、患者さんの訴えで診断することになり、心療内科を受診すると治療は抗精神薬の処方になります。神経伝達物質も栄養から作られるので、うつ症状・不安などは栄養欠損が原因であることが少なくありません。特に女性は月経の関係で鉄欠乏に傾いているのでうつ症状がを発症しやすいと言えます。
成長期の男子は鉄の需要が亢進しているので鉄欠乏になることはよくありますが、男性は月経がないので鉄欠乏になることは稀です。成人男性で自律神経失調や不安を訴える場合、頻度的に多いのが機能性低血糖症です。1日1食しか食べない、糖質中心の食事をする、砂糖の入った飲料やお菓子をたくさん摂取する、などで低血糖になります。血糖が低下すると理性をつかさどる領域にエネルギーがいかなくなり、不安・うつ・イライラなどの精神症状がでます。また、血糖が下がるの脳機能が維持できなくなるのでアドレナリンやノルアドレナリンなどを分泌して血糖を上げようとしますが、これらのホルモンは交感神経緊張ホルモンなので自律神経のバランスが乱れます。
血糖の波を穏やかにすると、精神症状がでにくくなり自律神経も安定します。自律神経失調を感じる方は、砂糖の入った飲み物やお菓子・アイスを断つ、タンパク質中心の食事にする、などを実践してみてください。