胃腸が弱いんです

「昔から胃腸が弱いです」、という患者さんが少なくありません。しかし、胃や大腸の内視鏡検査をしても粘膜はきれいで問題ない人が殆どです。胃腸が弱いと感じる原因は、酵素不足のことが多いです。食べ物は胃酸や消化酵素で消化されて小さい分子になって小腸から吸収されます。酵素の基質はタンパク質なのでタンパク質不足だと酵素がちゃんと産生されません。タンパク質をたくさん食べるとうまく消化されないので、お腹が張ったりもたれたりします。そして未消化の食べ物が腸に行ってもうまく吸収されないのでお腹がゴロゴロなったり軟便下痢になったりします。
うまく消化吸収させるためにはタンパク質の体内レベルをあげないといけないのですが、高タンパク質なものを食べると調子が悪くなるのでつい高タンパク質な食材を控えてパンや麺類などの炭水化物を食べてしまいます。負のスパイラルでますます酵素が作られない身体になってしまいます。
高タンパク質なものを食べると胃腸の調子が悪くなる人は、分解する必要のないアミノ酸の形で摂取する、消化酵素の薬やサプリメントと一緒にタンパク質を食べる、少量頻回にタンパク質を摂取する、といった工夫をしながら消化酵素をきちんと産生できる身体作りをしていくのがよいかと思います。ｇｄｍではフェルミターゼという消化酵素のサプリメントをよく処方しています。