厚生労働省が、「妊娠中の女性の適切な体重増加について目安を引き上げる方針を固めた。妊娠前に痩せていた妊婦さんは、従来よりも3kg多い12~15kgを目安に体重が増やすように促す。」、というニュースを目にしました。私も以前からブログや著書「妊娠体質になりたい人は、肉を食べなさい。」などで妊婦さんの栄養不足がいろいろな問題を引き起こす、ということを何度も書いてきました。やっと今までのばかばかしい体重指導が改善されるのかという気持ちです。妊婦検診で「体重が増えすぎです。体重を増やさないように」、という指導を毎回されるのが嫌で検診の前はあまり食事をしないようにしていると話す妊婦さんが少なくありません。しかし、体重増加を気にしすぎて食事制限しすぎると、赤ちゃんに十分栄養が行き届かなくなり早産や低体重児のリスクや赤ちゃんが成人したのちに糖尿病などの生活習慣病を発症しやすいのです。控えるべきは甘いものやパン・麺類だけで、肉・魚・卵などはむしろしっかり食べないと赤ちゃんに挙げる栄養分とお母さんの健康維持に必要な栄養分が賄えません。ただ、食事だけでは、妊娠中期から後期になると、タンパク質・鉄・亜鉛などの栄養素が大幅に不足しますので、治療用の栄養素の摂取をお勧めしています。