blog
がんが見つかった場合、遠隔転移などがあり手術適応ではない場合は抗がん剤治療になり、遠隔転移がなければ外科的切除を行います。進行がんの場合、手術後に抗がん剤点滴を追加で行います。多くの方は、術後すぐに栄養療法を行いません。外科医の提示する治療の中に栄養療法がないからです。栄養療法はまだ認知度が低いので大半の医師は知りません。サプリメントを使ったインチキ臭い治療方法というふうに思っている医師も多いでしょう。一般の方も栄養療法の存在を知りません。ですから、外科手術の後は抗がん剤点滴や内服という治療を受ける人が殆どです。抗がん剤治療で完治すればよいのですが、抗がん剤治療をしても再発転移がおきる人がいます。厳密にいうと手術した時点でがん細胞が体内に残っており、画像的には小さいので確認できなかったものが徐々に大きくなって画像的に認められるようになったということです。抗がん剤治療もいつまでもできるわけではありません。そうなると保険診療ではもう打つ手がなくなってしまいます。そうなった時点で多くの人は慌てて何かできる治療方法はないかと調べて、免疫療法、粒子線治療、高濃度ビタミンC点滴、アガリスクなどにたどり着きこれらの治療を始めます。しかし、再発転移が画像上見つかってから治療を開始してもなかなかがんは小さくなってくれません。
早期がんの場合は、手術をすれば基本的に完治できるので、術後にいろいろする必要はないですが、進行がんと診断された場合は、抗がん剤治療と同時に栄養療法を開始することをお勧めしています。ヘモグロビンとアルブミンを低下させないようにタンパク質をしっかり摂取する、がん細胞の分化誘導のためにビタミンA・ビタミンD・ビタミンKを摂取する、抗がん剤による正常細胞の膜のフリーラジカル障害を防ぐためにビタミンCやビタミンEを摂取する、高濃度ビタミンC点滴によるがん細胞のアポトーシス誘導及び抗がん剤によるヒドロキシラジカル産生を促す、などを行うことを推奨しています。術後早期から抗がん剤治療+栄養療法・高濃度ビタミンC点滴で、抗がん剤の作用を高めつつ正常細胞に対するダメージを軽減させがん細胞のアポトーシスを促すのがベストな治療方法ではないかと考えています。