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赤ちゃんは、お母さんのおなかにいる間は無菌状態にあります。産道を通過する際に、お母さんの持っている細菌叢に触れます。①帝王切開で産まれた赤ちゃんの腸内細菌叢は、経膣分娩で産まれた赤ちゃんに比べると、腸内細菌叢の多様性の欠如や一部の細菌種の欠損が認められる、②経膣分娩児では、ビフィズス菌やBacterioidesのような善玉腸内細菌と呼ばれる細菌が中心に細菌叢を形成しますが、帝王切開児では最初の一週間はこのような腸内細菌はほとんど存在せず、代わりに病院の環境に存在する常在菌が多く定着する、③帝王切開で産まれた赤ちゃんの方が、アトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患を発症しやすい、④出産前に抗生物質を投与された母体から産まれた赤ちゃんの方が投与されなかった母体から産まれた赤ちゃんより、便中のビフィズス菌占有率が低かった、などの報告があります。
出産前は不必要な抗菌剤の投与をしない、腸内細菌叢と改善させておく、などが望ましいのではないかと思います。