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鉄剤注射は危険です

鉄欠乏性貧血の女性は少なくありません。月経の関係でどうしても鉄不足になりやすいです。貧血の女性に遭遇するのは珍しくないので、多くの医者はヘモグロビンの値が少し下がっているくらいでしたら「軽い貧血ですね」と言って治療をしないケースもよくあるようです。貧血が結構目立つ場合は、鉄剤の処方をされますが、保険の鉄剤は無機鉄なので活性酸素を発生させ胃腸粘膜を障害させてしまいます。そのため、胃痛、嘔気、下痢、便秘などの胃腸症状がでることが多いです。胃腸の不調を医師に訴えると、「じゃあ、鉄の注射をしましょう」と言われます。しかし、この鉄の注射は危険なので、緊急を要する時以外(輸血ができないなど)はするべきではありません。血管に大量の鉄を注射すると、タンパク質と結合できなかった無機鉄はラジカル反応を促進させ、細胞膜を変性させます。また、タンパク質で結合できなかった鉄は、心臓、膵臓、肝臓、脳下垂体などの臓器に沈着し、臓器障害を引き起こすこともあります。
ヘム鉄はポルフィリンに覆われており活性酸素を発生させませんので、胃腸障害が起きませんし、無機鉄に比べて吸収率が格段によいのでフェリチンの上昇も得やすいです。鉄不足は、易疲労、倦怠感、思考力低下、うつ症状、頭痛、動悸などの症状を引き起こすことも珍しくありません。鉄不足対策には是非ともヘム鉄の摂取を行うことをお勧めします。