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厚生労働省は2022年度に不妊治療の保険適用を拡大する方針とのこと。現在は保険外となっている体外受精や顕微授精の保険適用を検討し、保険適用までの間は、現行の助成制度を拡充し、2回目以降の治療への助成額を30万円に倍増するそうです。保険適応で患者さんの負担は軽減することはいいことだと思いますが、そもそもなぜ不妊症の患者さんが増えているのか原因を探り、そこを是正することの方がもっと重要ではないかと私は思います。私の著書「妊娠体質になりたい人は、肉を食べなさい。」にも書きましたが、日本は不妊治療の件数は世界1です。また不妊治療をしても妊娠する割合が低く、不妊治療が妊娠出産に結びついていないのです。結婚する年齢が高齢化していることも関係あるでしょうが、栄養欠損が大きな原因だと分子整合栄養医学的には考えています。日本は、先進国の中では珍しく痩せている女性が多い国なのです。妊娠するにもエネルギーが必要ですが、エネルギー産生にはタンパク質、鉄、ビタミンB群、ビタミンC、CoQ10、などの栄養が必要です。性腺機能維持にビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、亜鉛なども欠かせません。手軽に食事を済ます人が多いので炭水化物中心の食事に傾いています。そのため、妊娠に必要な栄養素が不足しがちなのです。日本人の栄養欠損を是正すれば、不妊治療を受けなくても自然に妊娠する人が増えるはずです。
体外受精は、採卵や移植で頻回に通院しないといけませんので、仕事との両立が難しいと言われています。栄養療法は、毎日の食事を気を付け、食事だけでは賄いきれない場合は治療用の高濃度の栄養素を摂取するだけなので、血液検査をたまにするくらいで殆ど通院する必要はありません。遠方の方の場合、遠隔診療も行っております。なかなか妊娠しない方は、妊娠に必要な栄養素の不足がある可能性が大ですので、早めに分子整合栄養医にご相談ください。