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患者さんに「脳内の神経伝達物質、粘膜、ホルモン、血液、免疫細胞、代謝に必要な酵素などすべて栄養でできていますので、これらの材料となる栄養が不足すると体調が悪くなったり病気になったりします。」と説明すると「栄養不足で体調が悪くなるなんて考えもしませんでした」と驚く人がいます。人間も植物も動物も栄養がないと生命が維持できません。おいしい野菜を作るにはよい土壌、水、日光などが必要だということはみなさん分かっているはずです。いい豚や牛を育てるにはエサが重要です。しかし、人間は特別な存在だと思っているのか、栄養が重要だと認識できていない人が少なくありません。慢性疾患の原因は細胞の栄養濃度の乱れです。うつ症状、不安発作、貧血、副腎疲労、月経不順、起立性調節障害などすべて背景に栄養欠損があります。細胞、組織、臓器が正常に働くためには、分子のやりとりが正常に行われていないといけません。分子とは栄養のことです。
現代は、カロリーを確保することは簡単ですが、内容に偏りがある食事をしている人が多いです。炭水化物は手っ取り早く空腹を満たしてくれますが、タンパク質やビタミン、ミネラルが不足してしまいます。人間も植物や他の動物と同じく細胞に必要な栄養を適切な量摂取しないと健全な精神や肉体を維持することはできません。食事の内容について今一度見直してください。