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血液データは嘘をつきません

久しぶりに血液検査をすると、データがだいぶ変化していることが多いです。食事療法や栄養素の摂取をしっかりすると、データは当然よくなります。しかし、糖質中心の食事に戻ってしまった人のデータはいろいろと悪い数値がでてきます。脂肪肝パターン、中性脂肪高値、亜鉛欠乏などがよく見られます。「糖質の摂取が増えているようですね」と患者さんに言うと、「はい、そうなんです。」と答えられます。「血液データは嘘をつかないんですよ。」と私が言うと、患者さんも「ほんとそうですね」と納得されます。
素直に白状する人もいれば、自分の食事がいいと思い込んでいる人はなかなか認めたがらない人もいます。BUNの値が低い人がいますが、タンパク質の摂取量が少ない以外理由がありませんので、「肉、魚などのタンパク質がきちんと摂れていませんね」と指摘しても「いえ、私はちゃんと食べています」と言い張る人がいます。肉を2、3切れ食べてタンパク質を食べた気になっているのでしょうが、そんな量では細胞の同化には全く足りません。
個々人で栄養の消化吸収量、需要量が違います。成長期、妊娠中などには栄養の需要が亢進します。炎症性疾患があると異化亢進が進みます。そのため、状況に応じて必要な栄養量を摂取しないといけません。血液検査は嘘をつきません。栄養状態を知るには欠かせない検査なのです。