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ある運動部では顧問の先生が定期的に50m走のタイムを計測するそうです。急にタイムが悪くなった場合、貧血を疑って医療機関を受診するように指導されています。急に走るのが遅くなる一番の原因は貧血です。成長期の場合は、骨が伸びるのに鉄が使われますので男子でも貧血になることは珍しくありません。成長期過ぎても鉄の貯金が増えない人が時々います。ピロリ菌感染だったり単純に鉄の摂取量が少なかったりが原因になります。
鉄は大きく分けてヘム鉄と非ヘム鉄の2つがあります。ヘム鉄は動物が持っている鉄で、赤身の肉やレバーなどに多く含まれています。非ヘム鉄は、ホウレン草やプルーンなどの植物性の鉄が有名です。ヘム鉄は吸収率がよいのですが、植物性の鉄は吸収率が悪くなかなか鉄の貯金が増えません。保険の鉄剤も非ヘム鉄なので吸収率が悪いですし、活性酸素を発生させるので胃痛・嘔気・下痢などの副作用が問題になります。
陸上の長距離の選手は、発汗によるミネラルの喪失や足底からの衝撃による溶血によっても貧血になります。長距離選手は特に貧血や低フェリチンの影響を受けタイムが低下します。エネルギー産生をアップさせるにはヘム鉄の摂取を行ってフェリチンを高めてあげる必要があります。