blog
卵子は精子と違って数に限りがありますし、老化もします。胎児の時にすでに原子卵胞というのが出来ており、生まれてすぐの時点で約200万個ありますが、成長とともに減っていき最終的に0になります。そうなるともう妊娠不可能です。ですから妊娠するにはタイムリミットがあるということを若いうちから知っておく必要があります。見た目が若くても、ジムに行って身体を鍛えていても卵巣は老化しています。
妊娠対策というか不妊症にならない対策は二十歳すぎたら行っていただきたいです。不適切なダイエットをしない(痩せすぎはだめです)、タンパク質やミネラル・ビタミンA・Bなどをしっかり摂る、卵子を老化させないように抗酸化物質を摂る・マラソンなどのハードなスポーツは控える(活性酸素を発生させます)といったことをできるだけ若いうちから始めていただきたいと思います。
また、なかなか妊娠しない場合、産婦人科を受診されることが多いですが、卵巣・子宮・精子に問題がないケースが少なくありません。こういった不妊症のことを機能性不妊症や原因不明不妊症と言います。分子整合栄養医学では、こういった不妊症の原因は栄養欠損と考えています。受精着床するにもエネルギーが必要ですが、エネルギー産生にはビタミンC、ビタミンB、CoQ10、鉄などが欠かせません。子宮内膜を健全化するには鉄、ビタミンA、タンパク質などが、ホルモンの適正分泌にはタンパク質、ビタミンE、亜鉛などが必要になります。これらの栄養素の不足があると妊娠着床がうまくいきません。原因不明不妊症の場合、不妊クリニックでは人工授精や体外受精を勧めてきますが、肉体的負担・費用・リスクがありますので、まずは栄養療法で栄養欠損の是正を行う方がいい結果になります。
繰り返し言いますが、卵子は老化しますので妊娠にはタイムリミットがあります。妊娠対策や機能性不妊症対策はできるだけ早期から行うことをお勧めします。