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機能性低血糖症

5時間糖負荷試験は当院では実施しておりません。この検査は機能性低血糖症の診断に必要とされています。機能性低血糖症とは、「糖や炭水化物などに偏った食事を続けていると、膵臓からのインスリンの不適切な分泌によって急上昇した血糖が急降下して低血糖になり、それに伴ってアドレナリンなどの交感神経緊張ホルモンが過剰に分泌され、低血糖や自律神経の乱れによってうつ症状、倦怠感、朝起きられない、易怒性、易興奮性、パニック、頭痛、筋肉のこわばりなどの症状を呈するものです。この概念はまだ日本では認知されておらず、保険病名には存在しない症候群です。5時間糖負荷試験は、ブドウ糖水を飲んで30分おきに採血と検尿で血糖値・インスリン・尿を調べないといけない大変な検査です。患者さんはもちろん医療スタッフにとっても大変な検査です。5時間つきっきりなのでスタッフが昼休みもとれなくなりますし、ブドウ糖負荷をかけるので患者さんの体調が悪化することもあり医師も常に常駐しておかなければいけないので当院のような零細クリニックでは実施できません。東京の低血糖をメインに診療している施設でないとなかなか実施できないのではないでしょうか。
ただ、私は個人的には無理に5時間糖負荷試験をしなくてもよいのではないかと思っています。パンや麺類の食べ過ぎ、砂糖のたくさん入ったジュースやお菓子の摂り過ぎは、だれにとっても健康に言い訳はありません。そういう食生活をしているかどうかは本人が一番よく分かっていると思います。5時間糖負荷試験をしたからといって治るものではありません。ならばそういった食生活をまず改めればいいのではないかと思います。それで体調がよくなればいいのですが、砂糖や小麦粉に依存している人(砂糖中毒、小麦粉中毒)の人はなかなか自分ではやめられないようです。こういった場合は、投薬ではなくカウンセリングを丁寧にしてくれる心療内科にかかるのがよいかと思うのですが、カウンセリングではもうからないのでそういった心療内科はなかなか見つけることが難しいようです。