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フェリチン値低下

分子整合栄養医学では鉄の過不足を評価するためにフェリチンをチェックします。患者さんが持参する過去の血液データを見せてもらうと、一般の医療機関でも最近はフェリチンを測定するところがぼつぼつ増えてきているようです。しかし、基準値に問題があるためせっかく測定しても鉄の過不足の評価が正しくできていないことが殆どです。基準値は、検査した人の95%が入るように設定されますので、非常に幅が広いのです。基準値内に入っているから鉄は足りているというわけではありません。
フェリチン値が前回に比して急に低下していたりすると、身体のどこかで鉄を失う=出血しているのではないかと疑うきっかけにもなります。原因としては、月経過多、胃や大腸からの出血、痔出血などが考えられます。男性の場合月経がありませんので、フェリチン値が有経女性なみに低い、前回よりフェリチンが大幅に低下している、などの場合は胃・大腸・痔などからの出血を疑います。女性でも閉経している女性が大幅に低下した場合も同じです。フェリチン値が低下した場合は、念のために胃や大腸内視鏡検査を受けていただくようにしています。