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患者さんにプロテインを勧めると、「プロテインってスポーツ選手が飲んで筋肉をつけるものですよね?」と言う方が結構います。確かにプロテインを飲んで筋肉に負荷をかけると筋肉はつきますが、筋肉をつけるだけがプロテイン摂取の目的ではありません。タンパク質は、身体を構成する栄養素の基本中の基本です。皮膚、粘膜、筋肉、血液、免疫細胞、神経伝達物質、酵素などタンパク質が主な材料になります。また栄養素を運ぶ運搬蛋白も当然タンパク質が材料ですので、ミネラルやビタミンをいくら頑張ってとってもタンパク質が不足していたら全身にちゃんと運ぶことができません。
タンパク質不足は万病のもとになります。消化不良、うつ症状、骨の成長、不妊症、関節リウマチ、がん、皮膚炎・湿疹、アンチエイジングといった様々な疾患、症状にタンパク質は欠かせません。タンパク質は食いだめができない栄養素なので、毎日一定量のタンパク質を摂取しないといけません。成人の場合体重1kgあたり約1g必要で、成長期の子ども・妊婦さん・授乳婦さん、炎症がある人・スポーツ選手はこれよりも多く摂らないとタンパク質の異化と同化が等しくなりません。1日3回毎食なんらかの高タンパクな食材を食べるように心がけてください。なかなか食事でタンパク質を確保できない場合は、低分子加工した消化吸収のよいプロテインの摂取をお勧めしています。