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以前電話でそちらは心療内科ですか?という問い合わせが女性の声でありました。「当院はいわゆる向精神薬を処方する心療内科ではなく、脳に不足している栄養素を補充することでうつ症状などを改善させる栄養療法のクリニックです。」とお答えしたところ、その方は診察は希望されませんでした。非常におしいです、せっかく電話までかけてこられたのに栄養療法を選択されず薬物療法を希望されたことが。月経のある女性のうつ症状、意欲の低下、疲労感、不安感、パニック発作などは脳の栄養不足が背景にあることが殆どです。しかし、殆どの方が栄養不足で精神症状を発症するという認識がないので、栄養療法を選択される方はごくわずかです。不足するとうつ病の原因になるセロトニンという神経伝達物質は、必須アミノ酸・鉄・ナイアシン・ビタミンBなどから合成されますが、脳の細胞は栄養濃度の正常閾値が狭いのでちょっとして栄養不足で精神神経症状がおきます。月経のある女性の多くは鉄欠乏状態にあります。また不適切なダイエットや仕事が忙しいからといって簡単に済ませれるコンビニなどで買う食事のせいで、タンパク質、ビタミンB群、亜鉛、鉄などの脳細胞に必要な栄養が大幅に不足している人が少なくありません。
鉄、必須アミノ酸、ビタミンB群などの不足で生じたうつ症状などは薬では治りません。鉄は薬の解毒に必要な栄養素なので、鉄不足の人は薬の副作用がでやすくなります。内服によって新たに生じた症状を心療内科医に伝えると、薬が追加になり、あっという間に1日に10錠近い薬を飲まされるはめになります。薬が増えるということは治療がうまくいっていないということです。
向精神薬は副作用が多いですし、いったん飲みだすとなかなか断薬症状がでるのでなかなか中止することが難しいです。女性や中高生のうつ症状、疲労感などの多くは栄養欠損が原因であることが多いので、心療内科に行く前に是非とも分子整合栄養医に相談してください。