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がんの術後早期からの栄養療法を

胃・大腸・乳がんなどの固形がんと診断された場合、まずは外科的切除が必要になります。進行がんの場合は、抗がん剤や放射線治療などが追加で必要になります。抗がん剤や放射線治療は、副作用が必発です。白血球減少、下痢、食欲不振、脱毛などがおきます。特に白血球が減少すると抗がん剤治療が続けられなくなりますので、白血球を減らさないようにしないといけません。抗がん剤によって分裂の速い臓器である骨髄や腸管がダメージを受けますが、これらの臓器は免疫細胞も造っていますので、免疫能も低下してしまうことになります。がんと闘ってくれる免疫細胞が減ると、抗がん剤でがん細胞を多少減らすことはできても、結局がん細胞が勢いを増してきて再発転移を起こしてしまいます。ですから、術後早期から、栄養療法を開始して抗がん剤治療の副作用を軽減させると同時にアルブミンやヘモグロビンを低下させない、免疫能を落とさないことが望ましいのです。
しかし、外科医や腫瘍内科医は、保険の制約上、アルブミン・ヘモグロビン・白血球を増やす術を持ち合わせていません。アルブミンを増やす、白血球を減らさない(白血球を増やす高い薬はありますが)、ヘモグロビンを増やすには、プロテイン・BCAA・ビタミンA・ビタミンB群・加熱処理乳酸菌などの栄養しかありません。これができるのは分子整合栄養医のみです。また、高濃度ビタミンC点滴を抗がん剤治療と併用すると、がん細胞の増殖を抑えてくれる・NK活性を高めてくれる・コラーゲンを強化し血行性転移を抑制してくれる・抗がん剤による正常細胞へのダメージを軽減してくれる、といった効果以外に、過酸化水素発生によってヒドロキシラジカルが増えることで抗がん剤の作用を高めてくれる作用もあります。
いずれにせよ、再発転移してからでは栄養療法や高濃度ビタミンC点滴治療の効果を引き出すのは大変なので、術後早期に抗がん剤治療と並行して行うことをお勧めします。