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鉄欠乏性貧血の治療で鉄剤を処方されますが、むかむかする、胃が痛い、下痢する、といった胃腸障害を訴える方が少なくありません。鉄はすぐ錆びる金属です。反応しやすい金属なので、鉄剤を内服すると胃腸の中でフェントン反応を引き起こして活性酸素を発生させる危険な金属です。この活性酸素が、胃腸の粘膜を傷つけ胃腸障害を引き起こすわけです。内服での副作用が強い場合は、鉄剤の注射に変更される場合がありますが、静脈注射はもっと危険で、タンパク質と結合できなかった余分な鉄が肝臓、膵臓、心臓などの臓器に沈着して活性酸素を出し続けます。
一方ヘム鉄は鉄の周りを有機化合物がおおっているので活性酸素を発生させない安全な鉄です。また吸収率も無機鉄に比べて格段によいです。しかし、保険の鉄にはヘム鉄はないのでサプリメントとして摂取していただかないといけません。