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膵臓がんを疑うきっかけ

膵臓がんは見つかった時には進行していることが多く、なかなか完治が難しいがんの一つです。膵臓は胃の裏側、背骨の前に位置しており場所的に検査しにくい臓器です。超音波検査でも内臓脂肪が多い人は超音波が減衰して届かないのでよく観察できません。早期で見つかる場合は、胆石や胆管結石などの別の病気で検査をしていてたまたま見つかったというケースが多いようです。
膵臓がんを医師が疑うきっかけは、糖尿病の急な悪化です。薬もきちんと飲んでいるのに急に血糖値やHbA1cが上昇するとひょっとして膵臓がんかもと疑います。膵臓がんが大きくなると膵臓から分泌されるインスリンの量が急に減って糖尿病が悪化することが多いためです。gdmクリニックの患者さんでも薬は比較的ちゃんと飲んでいたのに、1か月で急にHbA1cが上昇した人がいて、膵臓がんを否定するために念のためCT検査を受けに行ってもらったことがあります。CT結果は膵臓には異常がなく、よく訊くと秋はフルーツがおいしい季節なのでブドウ、リンゴなどの果物を大量に食べていたのが原因のようでした。