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今、産後うつが大変問題になっています。産後の死因の1位は自殺です。また、乳児院に預けられる赤ちゃんが増加していますが、預けられる原因はお母さんの産後うつが最多だそうです。妊娠出産で栄養を大幅に失います。鉄、タンパク質の不足がセロトニン合成の低下を来します。
富山大学は、日本人集団において、出産後6ヵ月までの母親の産後うつ病リスクおよび1年間の重篤な精神疾患リスクの低下に、妊娠中の魚類やn-3 PUFA(多価不飽和脂肪酸)の食事での摂取が関連しているかについて調査を行った結果を次のように発表しています。「魚類やn-3 PUFA摂取量の多い女性では、出産後6ヵ月間の産後うつ病リスクおよび1年間の重篤な精神疾患リスクの低下が認められた」
n-3は以前はω‐3と言われていましたが、青魚に多く含まれるEPAやDHAのことです。これらの脂肪酸を摂取することは、胎児の脳の発育に欠かせません。しかし、今回の調査結果では母体のうつや精神疾患のリスクも軽減することが判りました。妊娠中は、鉄、タンパク質、ビタミンB群などのセロトニン合成の材料となる栄養素だけでなく、魚油も適切に摂取する必要があるようです。