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血液クレンジング

ネットニュースで「芸能人が拡散する血液クレンジングに批判殺到」という記事がでていました。私も時々患者さんに血液クレンジングってどうなんですか?と聞かれますが、しない方がいいですとお答えします。血液クレンジングをする芸能人は「ドロドロの血液を体外に取り出し、オゾンで洗浄してサラサラの血液に」「究極のアンチエイジング」「疲労回復・スタミナ増強」などをSNSで拡散させているそうです。血液クレンジングとは、血液を100~200cc抜いてそこにオゾンガスを混合し、オゾン化した血液を体の中に戻すというものです。オゾンは消毒や殺菌に主に用いられているものです。日本オゾン・水素療法研究会のHPでは「血液オゾンバイタル療法は、オゾンと血液とが反応して出来た生成物と活性酸素が全身のあらゆる細胞を刺激し、細胞が活発に機能することが目的の療法で、ヒトの自然治癒力を高める方法」と謳っています。活性酸素を発生させるのは逆に細胞を傷つけるのではないかと思います。ウイルス性肝炎やHIVなどの感染症には有効性があるとは言われていますが、健康な人の血液中には細菌やウイルスは存在しませんので血液を消毒殺菌する必要はありません。
血液クレンジングと高濃度ビタミンC点滴をセットでする人も多いようです。セットでされると高濃度ビタミンC点滴まで怪しげな治療方法だと思われるのが困ります。ビタミンCには血管基底膜強化、NK細胞活性化、副腎皮質機能改善、メラニン抑制、皮膚のコラーゲン改善などの作用がちゃんとあります。アンチエイジングで点滴をお考えの方は、オゾン療法ではなく高濃度ビタミンC点滴の方をお勧めします。