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癌と診断されたら

今や日本人の2人に1人が癌になる時代です。癌と診断された場合、殆どの方はなんの準備もなく手術に臨みます。しかし、分子整合栄養医学ではやることがたくさんあります。貧血や低アルブミン血症があれば是正します。貧血や低アルブミンがあると縫合不全を起こしやすくなるからです。赤血球には異物を捕捉して処理してくれる働きがあるので、貧血ですと転移しやすくなります。高濃度ビタミンC点滴も術前から行うのが望ましいです。血管を守るためにコラーゲンが取り囲んでいます。ビタミンCはコラーゲンを強化してくれます。癌細胞が血行性転移をするには、コラーゲンをつきやぶっていかなければなりません。コラーゲンが脆弱だと血行性転移が起きやすくなります。
手術による侵襲と病院食のタンパク質の少なさのために、術後はアルブミンが大幅に低下します。免疫細胞、抗体はタンパク質が材料なのでタンパク質不足ですと免疫がうまく働いてくれません。退院後、早期にアルブミンやヘモグロビンを栄養療法によって是正すべきです。ちなみに、外科医は術後の貧血や低アルブミンはなって当たり前と考えていますし、保険の制約上プロテインなどの処方はできませんので、何のアドバイスもなされません。
術後に抗がん剤や抗ホルモン療法が必要なケースもあるかと思います。抗がん剤の点滴も1回目はさほど身体にこたえないことが多いですが、回数を重ねるうちに急に体力ががたっと落ちてしまいます。分子整合栄養医学では抗がん剤の副作用を軽減する栄養アプローチもあります。
標準治療単独よりも栄養療法を並行して行うことで余命がかなり違ってくることが判っていますので、癌と診断された場合、ヘモグロビンとアルブミンを高い値で維持すること、高濃度ビタミンC点滴を行うこと、分化を正常化させるビタミンAやビタミンDの摂取を行うことを分子整合栄養医学では推奨しております。