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栄養療法をされている患者さんが「妊娠したんですが、今まで飲んでいた栄養素はどすればよいでしょうか?」とういうような質問の電話をされてきます。先日も妊娠された患者さん先ほどと同じような内容の電話がありました。
妊娠するのに必要な栄養素と妊娠継続及び赤ちゃんの健やかな成長に必要な栄養素は若干変わってきます。ビタミンEやビタミンDは卵巣機能改善に欠かせない栄養素なので不妊治療では欠かせない栄養素ですが、妊娠継続や赤ちゃんの成長になると優先順位が下がります。妊娠初期には葉酸やビタミンB12などのビタミンB群やビタミンAが器官形成や神経成長に欠かせません。妊娠中期になると大半の妊婦さんが鉄欠乏性貧血、低アルブミン血症に陥りますし、亜鉛が不足する人も多いです。タンパク質、鉄、亜鉛、ビタミンB群は赤ちゃんの成長に欠かせません。
妊娠はゴールではありません。赤ちゃんにとってはスタートです。妊娠3か月、6か月、9か月の時期に血液検査をして、データをもとに摂取する栄養素の種類や量を決めていくのが赤ちゃんの健やかな成長には理想です。妊娠中に適切な栄養アプローチを行うことで、産後うつや赤ちゃんの肌トラブルを防ぐことができます。出産後も血液検査をして栄養摂取を継続するといい母乳がでます。長い目で栄養療法を継続されることをお勧めしています。